これのが凄いやん

 高校の頃は基本的にハードロック/ヘビーメタルの人だったのでその頃の愛聴盤を書こうと思ってたんだが、今聴くとぴんとこないので、その頃、ハードロックのルーツとしてお勉強的に聴いてみたFREEについて書いてみます。

 それまで自分はドラマティックな曲展開とヘヴィーなリフ、派手なギターソロが大好きでした。だからロック名盤紹介の「ポールコゾフの泣きのギター」とかなんとかいう惹起が気になって聴いてみたんだと思う。確かにコゾフのギターは泣いてるし、voのポール・ロジャースもシャウトしているが、当然このアルバムの魅力はそれだけではありません。題名の通りこれはオーバーダビングなどないメンバー4人(vo/g/b/dr)による正真正銘のライブ盤。ギターソロをミスったのもそのまま入ってたりするのだが、そういうのがまったく気にならない油の乗り切った演奏が聴けます。

 それまでのメタル系になれた耳で聴くとえらくすかすかな音圧のない演奏なのだが、その隙間がすごく気持ちいい。メンバー間の息遣いが聴こえてきそうな感じがして物凄く新鮮。メンバー各自(特にgとb)が自己主張しまくりつつもアンサンブルはばっちり。ソロのフレーズがあらかじめ作曲した感じがしないのもいい。

 とにかくこれを聴いてからハードロック/ヘビーメタル系は一気に自分の中で色褪せました。こっちの方が断然かっこいいんだもん。これだってハードロックっていう意見もあるけど、これは「ブルースをベースにした70年代のブリティッシュロック」なんじゃないかなあ。こういう味わい深い演奏は80年代以降のハードロックでは聴けません。この路線は追求してないので、他におすすめのバンドがあったら教えて欲しいです。

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