なんだか忙しくてここに書くのはひさしぶりです。余裕がなくなると音楽を聴けなくなることがあるのですが今がその時期かも。まあ通勤時には聴いてるんですが今ひとつ頭に入っていない。その代わり本は結構読んでます。今は「進化しすぎた脳」(池谷 裕二)を読んでいますが非常におもしろそう。

 僕は最近出たブルーバックス版を買ったのですが、単行本が出たときから各方面で評判だったそうです。この人は糸井重里との対談本「海馬―脳は疲れない」でも有名ですよね。

進化しすぎた脳

 まださわりを読んだだけなので感想はまたの機会にしますが、この本のよさは高校生に向けて講義するというスタイルによりところが大きい気がしました。最初はみんなの興味を引く話題からスタートして、最先端の実験の成果を引用しながら少しずつ深いところに入っていく。学生の反応を見ながら、実験の成果を紹介したり、作者自身の知見を披露したり、理解を深めるために別の視点から切り込んでみたり。

 作者が物理学者の言葉として引用している「高校生レベルの知識層に説明して伝えることができなければ、その人は科学を理解しているとは言えない」というのはまさにそのとおりですよね。この本にはまりつつある僕としては、作者は脳科学を理解しているなあと感心するばかり。

 小説を読むようにばーっと読みかけたのですが、斜め読みをするにはもったいない内容なので、ペースダウンしてちびちびとなめるように読み進んでいます。作者が噛み砕いて説明していることをできるだけ理解したいなあと思うし、そう思わせるという意味で本書は魅力的な本なのだと思います。それとSF読みだった僕としては「センス・オブ・ワンダー」という懐かしい言葉を思い出したりしました。読み終わったら世界が違って見えるような本。そういうのが読みたいよね。

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