Archive for 6月, 2007

福岡伸一/生物と無生物のあいだ

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生命とは何か?

わくわくしながら読んでます。かつてSFものだった僕は定期的にこの手の本が読みたくなるのだが、たいていは本論になるとむずかしすぎて挫折していまいます。だけど、作者のずば抜けて素晴らしい文体に魅せられて読み続けることができてる。例えばウイルスは生命か否かにふれた部分で作者はこんなふうに書いています。

結論を端的にいえば、私は、ウイルスを生物であるとは定義しない。つまり、生命とは自己複製するシステムである、との定義は不十分であると考えるのである。では、生命の特徴を捉えるには他にいかなる条件設定がありえるのか。生命の律動?そう私は先に書いた。このような言葉が喚起するイメージを、ミクロな解像度を保ったままできるだけ正確に定義づける方法はありうるのか。それを探ってみたいのである。

この部分だけを書き写してるだけでも読み手である僕の胸はわけもなく高まります。余計な修飾のない文章のなんと美しいことか!この2、3日は仕事してるときと食べたり寝たりしている以外はずっと読んでる感じです。あと残り1/4くらいかな?読了したらまたここに感想を書こうと思います。

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歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」読了

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久々にミステリ読んでみました。こういうどんでん返しは好きです。アマゾンでは結構辛口のコメントが多いですが、いいじゃん、と思います。ああいう場で毒づく神経がいまいち理解できないんですよね。評論家じゃないんだからつまらないと思ったらコメントしなくてもいいんだよ、といいたくなる。ネタばれになるから内容はかけませんが、読みやすいし、読後感は思いのほかよかったですよ。

ちなみにBGMにしてたのは、Trey Anastasio “Trey Anastasio”。変幻自在で飽きさせない。最初は散漫かなーと思ってたんですけど。パーカッシブでファンキーな曲が多いし、だんだん気に入ってきました。

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫 う 20-1)

Trey Anastasio

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佐野元春/VISITORS

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VISITORS 20th Anniversary Edition (初回限定盤)(DVD付)

 こないだ金曜日に佐野元春が「僕らの音楽」という番組に出てまして、爆笑問題のとのトークとともに3曲やってくれたんですが・・・一番よかったのが新曲だったんですよ。うわー相変わらず現役だなあとうれしくなっちゃいました。そういうわけで新譜はポチすることに決定。でもって元春聴きたいなあと思ってもCDで持ってるのは『No Damage』しかないなあと思いつつレンタル屋に出かけました(先週かりたYESのアルバムを返却しに)。佐野元春のところを見てみると初期のアルバムが多くて最近のは多くないみたい・・・と『VISITORS』がある・・・てことで借りてみました。

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The Mike Westbrook Concert Band/Celebration

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Celebration

 いろんなCDを脈絡なく紹介している今日この頃ですが、ここ1年くらいよく聴いてるのはジャズ系の音です。それも本場アメリカではなくてヨーロッパのジャズ。まずはロック同様イギリスから攻めるかってことでブリテッシュ・ジャズをちょくちょく買ったりしてます。

 今回紹介するMike Westbrookもイギリスのジャズ・ミュージシャン。いつかこの人の別のアルバムのことも書いたけど、彼の音楽はロック好きが聴くジャズとしてはとっつきやすくていいなあと思います。これは彼のデビュー作でまだロック色はまったくないのですが、すっと彼の音の世界には入れます。今まで聴いたどのアルバムにもスリリングな演奏と親しみやすいメロディがいい感じでブレンドされているんですが、こうした個性はすでに健在です。

 とはいえ3rdから5thあたりのソフトマシーンと同傾向の音楽なので僕にとっては何の違和感もなかったのですが、ふつーのロック好きがとっつきやすいと思うかどうかは定かではありません。まあ前回のYESほどの分かりやすさはないですね。「YESが分かりやすい!?」というような方には厳しいかも。ジャズロックとかクリムゾンのアイランズとかがいけるのなら十分はまれると思うんですけどね。

 それとジャケットをみたからそう思うのかもしれないけど、なんとかいうか若々しくて溌剌とした演奏がこのアルバムの魅力だと思います。ここから俺たちが新しい音楽を始めるんだ・・・みたいなね。

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今日はYESだった。圧倒的にYES。

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 moonlightdrive さんのところの記事にあおられて昨日プログレの超有名盤『危機』をレンタルしてきました(先週は『こわれもの』)。いや、何年ぶりに聴くだろこれ。とりあえずiPodに入れて今日通勤中に聴いてましたが、かっちょいいのなんの。やっぱ凄い。タイトルトラックも凄いし、「同志」も新鮮な感じで聴けたんだけど、一番痺れたのは「シベリアン・カートゥル」!!イントロのハウのギターのフレーズから盛り上がる盛り上がる。ウェイクマンのいかにもクラシックなオルガンは正直ちょっと苦手なんだけど、この曲でのオルガンははまってていいよなあ。でもこの曲、ライブの方がいいらしいね。『Yessongs』もいっとくか・・・。さっきまでこんなをみて喜んでました。

危機(紙ジャケット仕様)

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Curly Giraffe/Ta-dah

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Ta-dah

 巻き毛のキリンさんの新譜であります。買ってから結構な頻度で聴いてます。前作よりも気持ち明るめな曲調。べとつかずさらりとしたサウンド。和める歌メロがツボでした。知らない間に入ってた肩の力が抜けていきます。聴いてて思ったのはサウンドは洋楽ちっくだけど、高桑さんのメロディは日本人ぽいということ。このメロディだったら日本語詩の方が似合いそうだと思うのは僕だけ?端々にGreat3の断片を聴くことが出来て複雑な気分です。この路線で本家もやって欲しかった。・・・というのはファンのわがままだけどね。

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The Beach Boys/Pet Sounds

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ペット・サウンズ オリジナル・モノ・ミックス

 久しぶりにレンタルCD屋に寄ってみたらあの“Smile”があったので思わず借りてしまいました。そう、未完成で終わったにもかかわらずロックファンの間ではやたら有名で伝説度が高かった「あの」アルバムです。それを2004年になってブライアンが完成させたと知ったときは聴きたいような聴きたくないような複雑な気分でした。

 聴いてみた感想ですが、やっぱりいいです。66年の雰囲気もありつつ今のサウンドにもなっておりさすがだなあって感じで。少なくとも「こんなに待たせておいてこれかよ」的な不満はないです。でもBoxに収録されていたSmile Sessionの音源のほうがやっぱり好きかもかもしれません。やっぱりこの頃のブライアンは凄いです。‘Our Prayer’、‘Wonderful’、そして‘Suf’s Up’、やばいです、メロディといい澄み切った声といい・・・。とはいえこうして“Good Vibration Box”まで買ってしまったのは結局“Pet Sounds”にはまったからなんですけど。

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