Viva! 実験音楽!

Upgrade & Afterlife

 ジャケットが気に入って買ったのですが、内容も気に入りました。こういう実験することと音楽することが分かちがたく結びついてる作品はめったにないです。ギターやピアノの反復されるフレーズに様々なノイズをぶつけるというのが基本的な作風なのですが、その音の重なり具合が凄くいい。和音の響きとは違う、濁った音の響きなのになぜだか耳にこびりついて離れない。そこにはそれを美しいと感じるのに驚きを伴わざるを得ないような、そんな美しさがあるのです。デイヴィット・グラブス、ジム・オルークによる緻密なたくらみ。こんな音楽もあるんだなあ・・・。次作の“Camoufleur”のようなポップな要素はこちらにはないですが、このアルバムの凛とした音の連なりの方が僕にはしっくり来ます。

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