いてくれてよかった

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 現在、空気公団は活動停止しているのですが、聴くとなんかそのことを思い出して悲しくなるので、封印していたんです、CD。大体メンバー脱退、活動停止イコール事実上の解散、ってすごく多いし。ちゃんとした情報を得るのを躊躇していました。

 今日、通勤中にiPodでたまたまこの中の‘それはまるで’がかかって(シャッフル再生してた)、「うわー、やっぱめちゃくちゃ好きだ」と思って、CDをとりだして、今聴いています。深夜、ヘッドフォンで、というシチュエーションもいいもんですね。ちょっと憂鬱な気分も少しずつ穏やかな気分になってきました。いや、どういう状況でも耳になじんで、いつしか聴き入ってるんですけど。

 空気公団はバンドというよりはジャケットやTシャツなどのグッズ製作なども自分たちでディレクションするアート集団という感じなのだけど、そういう部分が鼻に付いたりしないのが凄い。そういうのも含めて空気公団なんだ、というのをごく自然に納得させるように作っているんだよね。

 もちろんその魅力の根底には、曲のよさ、それを生かすアレンジと録音、ヴォーカル山崎ゆかりのあまりにも素敵な声、などがあるのはいうまでもないのだけど。

 日常を切り取った歌詞もいいなあ。誰もが思うことを誰もが使う言葉を使って表現しているはずなのになぜか心に残る、そんな詩の世界は、ジャケットに写される何の変哲もない風景がそのままで美しくありうることを教えてくれるのと同じで、さりげなく僕の心に何かを語りかけてくれているのかも知れません。

 その語り口は多彩で、本当に魅力的です。曲順も考え抜かれていて、伝えたい何かをすべて伝えようとする想いに打たれます。表現者として誠実なんですよね。さっき、勇気を持って、HPにアクセスしたら、当然のように空気公団は存在しててとてもとても嬉しかったです。

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