やっぱり、これかな

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 Port of Notesはそれこそ最初のシングルから聴いてたりします。最初はROJかなんかのレビューで知ったのかな?好きだったラブタンバリンズと同じクルーエルってことで視聴してみたら、素晴らしすぎっ!!て即買いしてそれ以来聴き続けてます。

 美由紀さんの声は情感が豊かなんだけど、押し付けがましくないのがいいし、DSKさんのギターはクールでありながら確かな主張がある、そういうバランスがいいなと思う。シンプルでアコースティックなユニットとして余裕で生き続けられるにもかかわらず、色々やりたがるのも、なんか好感が持てます。

 なかでもこの5曲入りミニアルバムはよく聴きます。そして聴き終わるとリピートしたくなります。いつだって、微かなほの暗さをたたえたボサ‘(You are)more than paradise’で持っていかれてしまい、‘ほんの少し’の鮮やか過ぎるサビのフレーズにぐっと来て、‘エレーヌの船’の荘厳な不安定さを湛えたメロディに酔い、‘I lost my guitar’の疾走するアコースティック・ギターの響きに耳を傾け、迷宮のような‘You gave me a love’のリミックスを味わいつくすまで戻ってこれません。

 異国情緒と懐かしさの入り混じったこのアルバムはなんとなく古代の西洋の彫刻を思わせます。神が生活の只中にあったその時代に似合う音楽だと感じるからでしょうか?その頃の音楽は神にささげられていて、でもその神は妙に人間っぽかったりするよなあとか。その時代にだって人々は愛し合ったり憎しみあったりしていたんだよなあとか・・・。

 余計な説明を排除して想いを直接書き付けたような美由紀さんの歌詞は時代に左右されないものなので、そうしたもはや原曲とかけ離れた想像をめぐらすのにはぴったりだと思ったりします。

 当然のことながらいつもそんなことを考えているわけではないです。いつもは美由紀さんのうたを聴いて「なんて綺麗な声なんだろう」とため息をついているだけで。その横でなってるDSKさんのギターがやっぱ一番はまってるよなあと思っているだけで。

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