made_in_england.jpg
Atomic Rooster/Made in England

 てことなんですけど、僕はマニアでないので難しいお題でした。見てのとおりいろんなものをききかじってる訳ですが、1つのジャンルを掘り下げていないので、その筋では知られている隠れた名盤とかよく知らないんですよね~。

 今回紹介するAtomic Roosterはハードロック、プログレファンの双方に中途半端に知られているバンドだと思うんです。僕が知ったのも某メタル専門誌で伊藤政則御大が温故知新とかいって紹介してたから。80年代末の話。その頃はメタラー(笑)だったので。それを読んで数年後、とあるレコードフェアでジャケ違いの本作を見つけ、なんとなく購入。これがなんかよかったんですよ~。

 マイナーすぎるのでちょっと資料的なことを書くとこのアルバムは72年発表の4作目。中心人物はキーボードのヴィンセント・クレイン(この人はアーサー・ブラウンのバックでやったりしてた)という人で、それ以外はメンバーチェンジの激しいバンドでした。プログレファンには1stでカール・パーマーがドラムを叩いていたバンドとして知られているかも。しかしこれが出るはるか昔に抜けてます。

 本作からクレイン以外のメンバーが総入れ替えされ、ヴォーカルにはあのクリス・ファーロウ(60年代からイギリスで活躍したR&Bの名シンガー)が加入して強力な唄を披露しています。しかしこれがどうもハードロック、プログレファンには合わないのか、本作以降はいまいち不評。これ書く前に色々見てたんだけど、このアルバムの話題が出ていればいいほうで、その話題も見てのとおりのデニム地の特殊ジャケに集中しちゃってました。

 やっぱりソウルフル過ぎるのがいけないのかも知れないです。どう聴いてもハードロック、プログレじゃないもんなあ。初期のブライアン・オーガーとかああいうのが好きな人が聞くべき音(あそこまでジャズ、ソウル色は濃くないけど)なんだけど、そういうのが好きな人はこのバンドの存在自体知らないんじゃないでしょうか?

 でもデニムジャケットで再発してるくらいだから需要はあったってことですよね。どういう層が買ったのか、あるいは全然売れなかったのか?謎です。ともあれ僕はこれを10年以上聴き続けております。超名盤ではないですが、70年代の愛すべきイギリスの音です。「なんで聴かないの」とはいわないけど、中古で安く出てたら聴いてみるものいいかも。

関連する投稿:

この投稿にタグはありません。