Felt/Ignite The Seven Cannons
A~G 10月 28th. 2004, 12:24am嫌いになれるわけがない
実はフェルトってそんなに凄いバンドではないかも知れないと思うのです。ヴォーカルのローレンスの呟くような唄もディーバンクのギターも独特ではあるけれど、歴史に残るほどのものか、というとちょっと考え込んでしまう。
このアルバムを選んだのは本作から後にプライマル・スクリームに入るマーティン・ダフィーがキーボードを弾いてるし、名曲‘primitive painters’が収録されているからなのだけど、これが決定版でははない。ていうかアルバムとして名盤の域に達してるのがあるのか疑問だったりして。どこか散漫というかなげやりな気がします。
・・・全然ほめてないなあ。でもそういうところも含めて好きなんです、フェルト。かなり思い入れがあります。僕がフェルトを知った頃にはとっくに解散してましたが、がんばってCD集めました。ルーリードをちょっと思わせるヴォーカルに美しいアルペジオがかぶさるのが初期フェルトの基本なんだけど、なんか完全には溶け合ってないんですよね。しかもこのアルバムではダフィーのキーボードが割り込んでいてさらにいびつになってるんだけど、全然それがマイナスになっていないのが不思議です。各メンバーの美意識の暴走というか、せめぎあいが(特に初期の)このバンドの魅力なのかも知れません。
ほんと独りよがりな連中だと思うけど、いいんだよなあ。普遍的なよさとは程遠いのかも知れないけれど。「俺はこのバンドが好きだ」とひとり呟いていた日々を思い出します。たいていそういうアルバムは時を経ると聴けなくなるんだけど、これは別。純度100%の青臭いアルバムをこれからも思い出したように聴き返すことでしょう。
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タグ: 80's, post punk, rock, UK, レビュー
10月 28th, 2004 at 11:16 PM
はじめまして。
私もfelt大好きです。ときどき引っ張り出して聴いてます。
私がfeltを知ったのは、最後のアルバムを出した頃でした。
そのあとだいぶ集めたけど、クリエーション時代のはあまり
持ってません。チェリーレッド時代の、マーティン・ダフィ
がオルガン弾いてる頃のがいちばん好きです。
でも、最初期の、ローレンスがハイハットなどのシンバル系
を嫌って、その代わりにすべてタムでリズムを作り出して
いた初期の二枚も好きなんですよね。
すみません、初めてなのにいきなり熱く語ってしまって。
それでは失礼します。
10月 29th, 2004 at 1:10 AM
渋いなあ、フェルト。これはチェリーレッドの頃のアルバムですね?
僕はクリエイション時代のベスト?「バブルガム・パヒューム」というの持ってましたね。”Ballard of the band"という名曲が入ってましたね。他にもインストとかいいんですよね。
デニムは?
10月 30th, 2004 at 2:51 PM
>まいまいさん
初めまして。
初期の超ストイックな頃もいいですよね。ネオアコというよりはポストパンクという言い方が似合う音で。ローレンスのなにやら憂いを帯びた美少年風ジャケットもなかなか(笑)。彼らには熱く語らせる何かがあると思うんですよ。
>k-hikoさん
「バブルガム・パヒューム」は持ってないけど、後に出たクリエイション時代のベスト盤よりいい選曲らしいです。インスト、特にチェリーレッド期のものは抗えない魅力があります。デニムも聴きましたけど、フェルトほどははまってないかな?