3月 02
いいジャケットですよね〜
PORT OF NOTESのベスト盤です。PORT OF NOTESはそれこそ最初のマキシが出たときに移動前の渋谷HMVで試聴したときから大好きで、リミックスものを除けば揃えてます。これに納められてる曲も新曲以外は知っているのですが、ジャケットとBlue Arpeggioというタイトルが僕が思ってる彼らのイメージにぴったりで思わず買ってしまいました。
畠山美由紀のソロも好きで聴いてるんだけど、やっぱりDSKのギターに乗った時の歌声は僕にとっては特別なんです。作り手の二人もそう思ってるのかなあとジャケットとタイトルをみてなんだかうれしく感じました。選曲も彼らが行ってて、これがまたぴたっとはまってて何度も繰り返し聴きたくなります。ソロ活動を経てPORT OF NOTESの魅力を彼ら自身が再認識しているのかも知れません。
レコ発のライブが東京であるらしいんだけど、いけないなあ。地方在住だとこの辺がつらいとこです。昔新宿リキッドでみたライブはほんとに素晴らしかったなあ。なんとか機会を見つけて観たいもんです。
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10月 09
今日は“98.12.28 男達の別れ”。MCとか聴くと当日のことを思い出して胸が痛むからずっと聴かないでいたのですが、無性に彼らの音に触れたくて。体が欲してるみたいです。
本当に何年かぶりでじっくり聴いたのですが、‘LONG SEASON’が終わったあとの夢からさめたかのような拍手であの日のことを思い出してしまいました。すっごく鮮明に。でもつらさは感じませんでした。むしろ彼らが最高のライブバンドであることを再認識し、その証がここにあることの喜びの方が大きかったです。
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ライブ
10月 06
すっかり記憶力が怪しくなったこの頃ですが、FISHMANSのこの名曲を初めて聴いたときの感動は未だ鮮烈です。連想したのはイエスの‘危機’。魅力的なテーマが様々に変奏される感じとか。最初と最後がつながってるとことか。長い曲なのにまったくダレル瞬間がないところとか。
別に彼らがプログレだというわけではないけど、この曲にはそういう解釈をし得る構造があります。でもプログレとは違うよね。彼らの音楽はもっと切なくて、ゆらめいてるようで、でも鋭くて張り詰めているようで。
凄く気に入って何度も聴いてるうちにライブでも観てみたいなあと思って、彼らが主催する日比谷野音のイベントのチケットを取ってみたのでした。あの頃はいろんな人のを見に行ってたのですが、まだ彼らのライブをみたことがなかったので、どんなライブかと興味津々。他のアルバムも予習しながらわくわくしてました。でも‘LONG SEASON’、ライブでやれるの?とか失礼なことを思ってたことも白状しておきます。
その初ライブ・・・僕は別の時と勘違いしてたのか秋だと思い込んでたのですが(だからようやく涼しくなった今書いているわけだけど)、この文章を書くにあたり調べたところ6月でした。1997年6月7日。イベント名は“闘魂’97”。もう10年前なんですね。
その日は倉持陽一、HONZI、SUPER BUTTER DOGが共演してて、なかなかのメンツですよね。その頃はあんまり良く知らなくて。でも彼らのライブも結構よくて。いい雰囲気もままトリのFISHMANSが登場。ゲストでソウルセットのBIKKE、渡辺俊美が参加。いやあ豪華だ。そのライブで聴けたのですよ。
ソウルセット入りのLONG SEASON・・・!
これがね、もう素晴らしかった。夢のような時間。夜の帳のなか、音が野音の空にぐるぐる渦を巻きながら吸い込まれていく感じ。会場全体が酔ったように揺らめいている雰囲気。闇に白く浮かび上がるステージ。BIKKEの、佐藤伸治の声が観客全体に染み渡る感触。
覚えてるのはこうした断片のみ。細かい部分は忘れちゃったね。あの頃はまだ1人でライブにいってたんで、このことについて語り合う人がいなかったんだけど、不思議な高揚感に包まれて家路についたのも覚えてるかな。忘れえぬライブです。
あのステージにいた佐藤とHONZIはもういないけど、彼らの歌と演奏をずっと覚えていようと思います。
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ライブ
8月 26
昔から音楽は好きだったけど、ライブのよさを知ったのは上京してからでした。目覚めさせてくれたのはGreat3。今から10年近く前の冬の夜。今は亡き新宿のパワーステーションの場所がよく分からず、地図を片手にうろうろしたのを思い出します。
彼らを知ったのは雑誌で見た“Richmondo High”のレビューですね。自分に合いそうなバンドだな、と感じて音を聴く前にアルバムをいきなり買ってしまったのが始まり。捨て曲なしの名盤で、そのバンドらしい生き生きした感じと洗練のバランスの素晴らしさが気に入ってすぐにヘビーローテーションになりました。
でもライブに行こうと思ったのはなぜなのかな?当時は好きになったら即ライブって感じではなかったから、ちょっとした気まぐれかも。でもその気まぐれを起こしてなかったらその後のライブ三昧の生活はなかったかもしれません。就職してそのまま東京で働き始めて間がないあの頃、知り合いもいなくて、音楽話のできる同僚もいなくて今思うと煮詰まってたなと思うのだけど、ライブの楽しさを知ることが出来たのは良かったな。
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7月 09
慣れ親しんだ音楽
昨日、久しぶりに岡嶋二人を読んでました。BGMはR.E.M.“Out of Time”。大学生の頃に買ったアルバムです。これを買った頃はお気に入りのアルバムをかけてSFやミステリを読んだりしたもんです。だから心地よい時間でしたね。懐かしい時間の流れ。
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5月 31
安易に「歌で自分を表現したい」
・・・なんていっちゃいけないんですよ。そりゃあ、何事か表現は出来ると思うけど、なんだか、それって音楽じゃなくてもよかったんじゃないの?なんて思う作品が世には溢れてる。それなりに才気がある人もあったりして、いい作品だったりすることもあるし、聴いて気に入ってるものもあるんですけどね。でも、僕は音楽に魅入られてる人がやってる音楽が好き。
って前もこんなこと書いたっけ?音楽が好きで、音楽でなら自分を表現できるのではないかと思い、どうにかして表現したいと願い試行錯誤を続けている人のライブや作品に触れていたいな、と思うんだよね。
才能がある人は沢山いて、そういう人はたいてい自分のスタイルを持ってるんだけど、それだけでは物足りない、とわがままなリスナーの僕は感じたりします。素晴らしい輝きをもってデビューしたアーティストがいつしか同じことの繰り返ししか出来なくなる・・・そんな部分が見えるとどうしても自己再生産じゃないの、て思ってしまうのです。
人ってのは常に変わるものであって、でも同時に変わらないものでもあると思うんですよ。だからその人もその人が奏でる音楽も、常に変化してて、新鮮さを失わず・・・にもかかわらず、その人でしかないような・・・そういうあり方を求めてしまう。
今、Laura Nyroのライブ盤を聴いてます。彼女の歌とピアノ、そしてバックコーラスのみの編成でシンプルなアレンジなんだけど、彼女のキャリアの長さ、というか長年自分の表現を突き詰めてきた人だけが到達できる自在さが感じられて何度聴いても、素晴らしいな、と思います。
というのは過去の作品をたどると彼女がいかに沢山の音楽を愛し、自分のものにいるかってことが分かるのだけれど、そういういろんなやり方を知ってることで、ほとんど本能的に今ここでやるべき演奏を選ぶことが出来ている、そんな気がするんですよね。
だからちょっとしたフレーズにも凄く存在感がある。聴いてて胸にしみこんでいくるような音で、ほんと、いいよなあ。こういうものが「自分を表現」できてる音楽なんじゃないかと僕は思うんですけど、どうでしょう?
すっごく切ないんだけど、同時に心温まる雰囲気があって。このアルバムを初めて聴いたとき、音楽を好きになってよかったなと改めて思ったもの。これを読んでもしかしてLAURA NYROに興味を持たれた方がいるのなら、ここへ。分かりやすくかつ彼女への思いのこもった文章を読むことが出来ます。
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10月 14
雨ばかりなので
ビルの谷間から星空を見上げてるこのジャケットを取り出してみました。実際はこういうところでは空が明るすぎて星空は見えないですよね。街の明かりから遠く離れなくてはだめなのです。
子供の頃、耶馬溪にキャンプに連れて行ってもらった時に見た振るような星空は今でも忘れられません。目を凝らさなくても天の川が見え、月ではなくて星の気配が感じられることにわけもなく感動したものです。昔の人は当然こういう星空を毎日みていたわけで、それは日常だったわけですが、でも、だからこそそれに神を感じたりしたりしたのかも知れません。いつも見守ってくれる神聖な存在として。
ジャケット裏にはアンドロメダ座を含む星座の数々が描かれたりしています。アンドロメダ星雲は地球から230万光年離れているそうですが、永遠とそうでないものについて想いをめぐらすのに、この気の遠くなるような距離ほど似つかわしいものはないような気がします。
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9月 26
雨降り
になると聴きたくなるのがこのマキシに入っている‘スコール’。「彼の誕生日プレゼントを買いに出たら、雨に降られて云々」というよくある歌詞なんだけど、彼女のうたとピアノにヤン富田が付け加えたちょっとした効果音がぴったりはまってなんだかすごくいい。もちろんウォーホールに象徴されるニューヨークのアーティストとその時代への憧れを歌ったタイトルトラックも伸びやかなメロディとちょっとさびしい歌詞が印象的な2曲目もいいです。
このジャケットに写っているのは地下鉄の六本木駅で、内には以前書いた青山ブックセンターで立ち読みをしているかのさんの写真があったりします。これは都市の中にアートがあるということの象徴なのでしょうか?
かのさんは“青い地球はてのひら”からこのマキシを経て、“EXTRA BRIGHT”が出るころまでがいちばん好きです。
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9月 08
ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー
山田詠美のこの短篇集をこれを聴くとつい連想してします。描いてる世界がなんか似てる。恋愛至上主義的黒人音楽って感じがしますね。力強くかつピースフルな雰囲気にあふれてて。
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9月 06
格好いいねえ
もちろん1st、2ndは名盤なんです。でも聴きた回数が一番多いのはこれ。なんか元気が出るので社会人なりたての頃は通勤時のBGMでした。大好きな‘LET’S GO’が2ヴァージョン入っているのも嬉しかった。今にして思えば、バンドが大きく変わろうとしていた時期だと思うのだけれど、この頃は田島さんとバンドの志向性とファンの求める方向が一致していた幸せな時期だったのかなと思ったりします。
僕は彼らのディープなファンではなかったからこういう感想は的外れなのかも知れないけど。どういう音楽を聴いたらこういう音になるのか?ソウルっぽくてちょっとジャズっぽくもあるサウンドは好きなはずなんだけど、本家のブラック・ミュージックはいまいちなじめず、洋楽では70年代モノやらプログレやら聴いていた僕は、田島さんのインタビューをよく読んだ記憶があります。彼が紹介してるのなら聴けるかもという予感があったからで、それは大正解でした。そのアルバムについては項を改めて次回書きます。
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